期外収縮への漢方薬と吸玉

こんにちは、鍼灸担当の山本浩士です。

和氣香風には、様々な病や症状に悩むかたが紹介でやって来られます。

その中で、やはり心臓疾患、循環器障害を持った方もおられます。

慢性化したものは、月一程度の定期的な鍼灸と、漢方薬の服用での体質改善をお勧めしています。

そんなか、今日は私の体験談をひとつ。

先週(2019/12/7〜)、久々に関西出張でしたが、その時に妙な違和感を感じました。

特に走ったり、強い運動をしたわけでも無いのに、運動後のような胸苦しさ、息切れ感に気づきました。

脈を取ると、少し乱れがあります。
軽い不整脈であり、心臓が不規則な動きをする「期外収縮」が出ていると考えました。

期外収縮は、心不全や心筋梗塞、弁膜症などの疾患が裏にあることもありますが、多くは「自律神経の乱れ」が原因でも起こります。

過度のストレスや睡眠不足、カフェインの飲み過ぎなど様々な原因が考えられます。

思い返すと、ここ最近は色々と忙しく、休みらしい休みもありませんでした。
さらに、寝る時間が遅くなっていたことも重なったのではないかな?と。

漢方における脈診では、不整脈を「結脈」と「代脈」に分類します。

気血の流れが滞って生じるものを「結脈」といい、不規則なリズムで間欠(不整脈)が発生します。

もう一つの「代脈」は、規則的な間欠が発生します。
さらに、脈拍は緩慢で、間欠の時間は比較的長めです。

これは、内臓が弱って衰弱し、気血そのものが不足して元気の無い状態を表しています。

結脈は、若くて元気な人にも起こりますが、代脈は弱った人に見られやすい脈状といえます。

おまけですが、結脈に加えて数脈(早い脈)も出てくると「促脈」といい、ちょっと危ない状況かも・・・と考えます。

さて、私の場合は結脈でした。
やはり、疲労などから気血の停滞、つまり気滞瘀血が生じた結果、心臓に負荷がかかって期外収縮を引き起こしたのだろうと考えられます。

横になって休んだり、座って静功(気功)をすると動悸感が消失し、急に動いたり、なにかを考えると期外収縮が起きるのを実感しました。

妻に相談し、そういう時場合に良い漢方薬を出してもらい飲み始めました。

3日も続けて飲んでいると、かなり動悸や息苦しさの発生頻度は弱まりましたが、まだ出てくるのを感じていました。

そこで、背中に「吸玉」をしてもらいました。

吸玉は、滞った気血を動かして流す効果があります。

仕事が終わってから、15分ほど背中に吸玉をしてもらい、漢方薬を飲んでその夜は少し出かけました。

その帰り道、ふと、あれだけ気になっていた期外収縮感がほとんど出ていないことに気が付きました。

家に帰り、気功をやり、風呂に入り・・・としている間も、ほとんど感じないのがわかりました。

循環器障害で、炎症や血管壁が弱まっている場合には難しいかも知れませんが、日々感じる期外収縮や、慢性化した心不全には「吸玉」をうまく使えば日常生活も楽になっていくのだろうと実感しました。

実際に、慢性化した重度の拡張型心筋症の方に吸玉をすると、呼吸と身体が楽になる!という感想もいただいています。

今回は、自らの身体で良い実体験ができました。

もちろん、もっと養生して、期外収縮を起こさないのが一番ですので、予防のために漢方薬は飲み、時々妻に吸玉をしてもらいます。

あとは、生活習慣をもっと改め、気功の修練にも励みます!

漢方薬を試されたいかたは、ぜひオンライン漢方相談をご活用ください!