今までにも「お灸は免疫機能を高める」ということを書いてきました。
薬日本堂漢方スクールでの「お灸レッスン」でも、そういう話を必ずしてきました。
お灸博士として有名な「原志免太郎」医師の書物にも、お灸と免疫に対する血液検査での検証データなどが書かれています。
新型コロナウイルスの騒ぎは益々大きくなっています。
東京都は、また飲食店などへの休業要請や時短営業要請をするようですね。
手洗いうがい、マスク、換気、密を避ける。
それらも良いでしょう。
でも、そもそもの免疫機能をアップさせるという部分が抜け落ちています。
新型とはいえコロナは風邪のウイルスですから、今後もずっと存在することでしょう。
SARSもMARSもインフルエンザも、消え去ったわけではありません。
大事なのは「自分の体の治癒力と抵抗力(免疫)」です。
こんな時こそ、日本に1000年以上根付いてきた「鍼灸」「漢方薬」を、今こそ大活用してください。
政府も、都道府県も、メディアも「お灸をしよう!」とは言いません。
今こそ必要だと思うんですけどね。
《免疫細胞》
免疫とは「生体防御」のことであり、「免疫細胞」と呼ばれる細胞達が役割を担っています。
免疫細胞には「白血球」があります。
白血球には「顆粒球」「単球」「樹状細胞」「リンパ球」があります。
顆粒球には「好中球」「好酸球」「好塩基球」があります。
リンパ球には「T細胞」「B細胞」があり、T細胞には「ヘルパーT細胞」「キラーT細胞」があります。
ざっと区分けすると、免疫細胞にもこれだけあります。
これらの細胞が体内をパトロールし、細菌やウイルスと出会うことで免疫を獲得します。
大きく「自然免疫」と「獲得免疫」があります。
この辺は、以前書いたコラムも参考にしてください。
ちゃんと知りたい方は、専門家の書いた書籍がたくさんあるので読んで勉強してください。
《好中球減少症》
顆粒球のひとつ「好中球」が、何らかの理由で減少するものを「好中球減少症」といいます。
「好中球」は血中を遊走しながら、体内に侵入してきた真菌や細菌を食べます(貪食)。
これは「自然免疫」のひとつです。
生まれもった自然の防衛反応なので、反応が早いのが特徴です。
血中にある白血球の45%〜75%が好中球だと言われています。
そんな好中球が減るので、いわゆる「免疫力」が低下した状態になっていると言えます。
「風邪」「肺炎」に罹患するリスクが高まります。
好中球が減る原因はさまざまですが、一つの「抗癌剤の副作用」が挙げられます。
抗癌剤は「癌細胞」の増殖を止めるようプログラムされていますが、同時に「正常な細胞の増殖も止める」ことがあります。
好中球は、主に骨髄で作られます。
骨髄にある「造血幹細胞」から分化して作られます。
造血幹細胞というのは「血球系」に分化する「幹細胞」のことです。
幹細胞は、「自己複製能」と「多分化能」の機能をもった細胞です。
自己複製能は、自分のコピーを作り増殖する機能で、多分化能は別の種類の細胞に分化する機能です。
無限に増殖出来るそうです。
この機能を活用したのが「iPS細胞」で、再生医療に応用されています。
抗癌剤は、この造血幹細胞の働きを止めてしまう副作用があり、その結果「好中球減少症」が発症しやすくなります。
《お灸で白血球を増やす》
私の臨床話をひとつ。
抗癌剤治療の影響で「好中球減少症」になってしまった方へお灸をしました。
最後の投薬治療のあと、好中球が下がってしまったため、次の治療ができないと医師に言われたそうです。
週一ペースで病院の検査をしても、好中球が回復してこなかったようです。
そんな相談の中、
「ならお灸をしましょう!」
と、お灸を腰やお腹に据えていきました。
原先生の書にも、お灸をすれば白血球がすぐに増加するとのデータが記載されています。
鍼灸師なら、こういうことは基本の知識です。
経験上、インフルエンザで発熱中でも、お灸をすると熱がスッと下がってきます。
肝炎、胃腸炎、膵炎、胆嚢炎、腎盂腎炎、咽頭炎、上気道炎、扁桃炎・・・色んな炎症疾患にお灸をしてきました。
鍼灸をすると、かなり調子が良くなるんです。
数値が正常化した方も少なくありません。
そんなことから、好中球減少症の方へお灸を据えたところ翌日、
「病院へ検査に来たら、好中球が増えていたので投薬治療を再開しました!」
とメールがきました。
数週間下がったままでしたが、免疫を上げるためのお灸をした翌日には白血球が増えたんです。
投薬により、また免疫機能が破壊されても困るのですが、これ以上は口が出せません。
しかし、もしそうなればまたお灸を据えるまでですね。
《お灸でセルフケア》
連日、ニュースや都、厚生省から新型コロナが・・・感染者数が・・・という情報がどんどん流れてきます。
それはそれで構いませんが、
「全国で新型コロナウイルス感染者が増えています。家でお灸をしてしっかり免疫機能を高めてください!」
と、言う報道がひとつくらいあっても良い気もします。
この数年、お灸に関する本もたくさん出回り、テレビの健康系番組でも鍼灸ついての内容も増えました。
しかしコロナ騒動では、国も都も「お灸が免疫機能を活性化させる」ということには触れません。
テレビのコメンテーターたちも然り。
まぁ、そんなもんだと言うのはわかっていますが・・・
だから、せめてここでささやかな発信を続けます😆
・新型コロナが心配ならお灸やってください。
・新型コロナが心配じゃなくても予防のためお灸やってください。
・コロナウイルス以外のウイルスや細菌が心配ならお灸やってください。
・病気や投薬の影響で免疫機能が低下しているなら、お灸やってください。
なんらかの理由で免疫機能が低下している方、コロナやインフルエンザの予防のため免疫を高めておきたい方。
和氣香風では、鍼と灸と漢方薬で出来る限りのサポートをさせていただきます。
治療薬もない、ワクチンもない、陽性反応者が増える、行政からは営業自粛を要請される、不安ばかりが募る・・・
こんなときこそお灸しましょう!
お灸で白血球を増やし、生態防衛機能を高めましょう。