みなさん「狼の桃」と呼ばれる食べ物をご存知ですか?
身近にあり、我が家でもよく食べるのですが、こんな名前があったとは知りませんでした。
今日は、医学話をではなく「狼桃」の話を少し。
《世の中知らないことだらけ》
先日、都内にある友人のレストランへお弁当を買いに行きました。
妻の誕生日でもあったので、たまの贅沢を!という感じですね。
「この料理は、高知の狼桃を使ってるから」
「え?なに?」
「狼桃という名前のトマト」
トマト!!
狼の桃はトマトなんです。
すごい名前ですね。
「桃やけどトマト」
と言うと
「食べたらわかるから!」
と言われ、家に帰って一口・・・めちゃくちゃ甘い!!
味も濃くて、初めて食べたトマトでした。
まービックリでした。
そこで、狼桃に興味を持ったので、家で色々と調べることに・・・
今まで、なにも気にせず「トマト」と思っていましたが、調べれば歴史的にも面白いですね。
《トマトの名前》
さっそく「高知の狼桃」をネットで調べてみました。
https://www.umai-mon.com/user/collection/648
なるほど、もともとの原種の学名なんですね「狼の桃」は。
なかなか面白い名前ですよね。
調べると、他にも色んな名前がありました。
◇悪魔の実
ヨーロッパでの別名のようです。
ゴムゴム人間になれそうな名前ですね。
◇唐柿
これはトマトの和名です。
日本には江戸時代にヨーロッパから長崎経由で輸入されたそうです。
我が家にある「和漢三才図会」や「國譚本草綱目」では調べきれませんでしたが、貝原益軒が書いた「大和本草」には「唐の国から伝わった柿に似たもの」という意味から「唐柿」と記されているようです。
いずれ大和本草を入手して、自分の手で調べたいと思います。
唐柿は「イチジク」のことでもあるようですね。
トマトは、青臭くて当時の日本では流行らなかったそうで、もっぱら「観賞用」として育てられたそうです。
日本でトマトが流行るのは、明治以後ですね。
◇赤茄子
これもトマトの和名。
トマトは「ナス科」の植物です。
茄子に似た赤いもの、という意味で赤茄子とも呼ばれたそうです。
◇蕃茄
これは、台湾や中国での「トマト」の呼び名です。
古代中華では、中央の国に対し、それ以外の国、異民族を「夷狄戎蛮(いてきじゅうばん)」と呼びました。
東夷(とうい)、北狄(ほくてき)、西戎(せいじゅう)、南蛮(なんばん)の四つです。
これを合わせて「四夷(しい)」と言います。
中華朝廷(中央政権)に支配されない民族を「野蛮」とし、それぞれに名前を付けたわけですね。
「蛮族」「蛮人」という言葉もそうです。
やがて、「異国人」「外国人」を指すようになっていき、差別的な意味合いは今は無いと思われます。
日本でも、中華思想の影響を受け、紅毛人(ヨーロッパ人)を「南蛮人」と呼び、南蛮渡来の品を南蛮貿易で輸入するようになりましたね。
「南蛮漬け」の南蛮もそうです。
蕃茄の蕃は、蛮と同じですので、「外国(特に欧州)からきた茄子」という意味で今も「蕃茄」と呼ぶようです。
それ以外にも「小金瓜」や「珊瑚樹茄子」なんて珍しい和名もあったそうです。
《大阪のアマメイド》
狼桃を頂いた翌日、大阪から宅急便が届きました。
大阪ブランドのミニトマト「アマメイド」です。
これは、コロナ支援サイトで見つけ、トマト好きの妻にと思って支援購入した品。
さっと洗って食べましたが、いやーこれもおいしい!!
夜に、オリーブ油と塩とバルサミコでサラダにしましたが、さらに甘味がアップしていて驚きました。
ちなみに、使った塩は、同じくコロナ支援で購入した「西表島の天然塩」です。
味見をした時、ふと「あ、なんか海の味がする」と思いました。
《薬膳とトマト》
トマトは、薬ではありませんが薬膳では用いられます。
◇性質:涼、微寒
◇作用: 身体の余計な熱を取り、潤いを与え、口の渇きを癒す。
発熱や発汗、筋肉の痙攣や麻痺などの改善に。
また、胃腸の働きを調え、食欲不振や消化不良の緩和に。
まさに夏に必要な野菜ですね。
夏バテ、熱中症の諸症状の緩和および予防にも良さそうです。
コロナ騒動が起きてから、全国各地のうまいものを支援として購入していますが、なかなか楽しいです!
コロナ騒動が鎮火しても、引き続き購入していきたいなーと思います。
いずれ、狼桃も少し購入したいと思います。
狼桃とアマメイドでサラダにしようかな。