漢方と運気

8月8日になりました。
今日から「立秋」ですね。

秋の気配がたち始める頃と言われます。

まだまだ暑い日が続きますが、少しずつ日照時間も短くなり、虫の声や旬の食べ物にも変化が出て来ます。

空を見上げると、少しずつ雲が薄いスジを引き始めるのに気づけるでしょう。

昔の人は、空の観察から夏至冬至を見つけ、一年を半分に割りました。
これが「二至」です。

さらにこれ半分ずつに割り「二分」つまり春分秋分と命名しました。

二至二分ができたことで、一年に四季という概念が生まれます。

また、物事には始まりが必ずあるため、四季にも始まりがあると考え、さらに季節を分割しました。

そうして、立春・立夏・立秋・立冬の四立を作りました。

二至二分と四立をあわせて「ハ節」といい、季節の中でも重要な日としてとらえていきました。

これらは、すべて「気の法則と流れ」を表しているため「運気」と言います。

運気が良い・悪い、これも全て「気の流れ」です。

漢方医学は「気の理学・哲学」から成り立っています。

気の流れがよければ運気が良く、気の流れが悪ければ運気が悪い、

となります。

人体で気の流れが悪くなれば「気滞」となり、気滞は「瘀血」となって血液循環を悪くさせます。
そうして、様々な病気が発生します。

これが、漢方医学の根本的な考え方です。

家にも気の流れがあり、人間関係、グループ、組織、国家、社会にも気の流れがあります。

天候などの自然の運気もあれば、社会の運気、組織の運気、自分自身の運気もあります。

大きな気の流れ(外)と、自分自身の気の流れ(内)は相互に影響しあいます。

今年のように猛暑であると、熱中症にもなるし、夏バテからやる気が損なわれることもあるでしょう。

漢方は、五術一道といって、いわゆる医学のみならず、こうした社会や自然界の気の流れも読み取り、人の運気も読み取り、必要に応じた処置をしていくように作られています。

ぜひ、暑い中にも存在する「秋の気配」を探してみてください。