つれづれなるままに、日暮らし
この一文から始まる「徒然草」。
吉田兼好法師が書いたとされる随筆で、古文の授業で見覚えある方も多いのでは無いでしょうか。
こんにちは、鍼灸担当の山本浩士です。
古典文学には、ときどき漢方薬や鍼灸のネタが出てくることがあります。
その一つが、この徒然草です。
徒然草の百四十七段と百四十八段にこうあります。
・百四十七段
灸治、あまた所に成りぬれば、神事に穢れありといふ事、近く、人の言ひ出せるなり。
・百四十八段
四十以後の人、身に灸を加へて三里をやかざれば、上氣のことあり。
必ず灸しべし。
やはり「足三里の灸」の良さが説かれています。
いいですね!
また、ただたくさんの所にやれば良いと言うものではない事も書かれています。
先日のコラムには、原志免太郎先生にも少し触れましたが、足三里への灸を毎日続け108歳まで生きられた医師です。
使うツボは少なく、身体の中に熱が透るまで灸を据える。
お灸をするコツのひとつです。
唐の国「孫思邈」という名医が書いた書にはこうあります。
人、三十以上にして、もし頭に灸するに三里穴に灸せざれば 、人氣をして上 らしめ、眼、闇きなり。
三里穴、氣を下ろす所以なり。
一 切の病、 皆三里に灸す、三壮。
日ごとに常に灸し、氣を下ろす。
やはり足三里への灸をするように説かれています。
よく「どこにお灸をすれば良いかわからない」という質問をいただきます。
そういう時は、迷わず「足三里」に灸を据えてください^_^
和氣香風では、養生灸コースもありますので、ぜひご相談ください。