ドライヤー灸で解熱

私、山本浩士が20歳の頃の話ひとつ。

当時、私はヒーローショーの仕事をしており、ある年の正月、仕事のため京都太秦にある映◯村の楽屋にいました。

朝からなんとなく不調を感じていましたが、そのままリハーサルを終え楽屋で準備をしていました。

本番1時間前を切った頃から、強い悪寒と全身倦怠感を感じはじめ、おでこを触ると発熱しているのがわかりました。

なんとか衣装に着替えたものの、症状は悪化。
根性で乗り切れるか!?と思っていると、一人の先輩がアドバイスをくれました。

「楽屋のストーブで腰を温めながら、首の付け根(大椎穴)をドライヤーで本番直前まで温め続けろ!」

そんなアドバイスでした。
この先輩の本業は鍼灸師。

わけもわからず、言われた通りにしました。
温め始めると、なんだか気持ちがよく、悪寒が和らぐのを感じました。

ヒーローの衣装のまま、ストーブとドライヤーで30分以上温め続けました。

叙々に悪寒と全身の筋肉痛がかなり和らぐのがわかり、本番前には体がしっかり動くように。
驚きましたね。

無事に本番も、その後のサイン会も終えることができました。

ショーの合間は、ひたすら言われたことを続け、その日の仕事を無事に乗り切ることができました。

帰りの電車の中、ホッとしたのか一気に症状がぶり返し、自宅に帰って倒れるように眠ったのを覚えています。

翌日は休みでしたが、多少の風邪感は残るものの随分と楽になっていました。

それ以後、風邪っ気を感じるとドライヤーや熱いシャワーで首を温めるようになりました。
これが中々効くんですよね。

その後、鍼灸専門学校に入って勉強をする中で、先輩のアドバイスの意味がわりました。

鍼灸師になってからも、風邪、傷寒の患者さんには「大椎のお灸」を必ず行いますし、自宅でドライヤー灸?を続けるよう伝えています。

前回のコラムの最後に、大椎への灸について少し書いているので参考にしてください。

コロナに負けないために「お灸で免疫力アップ!」と言い続けていますが、モグサが家に無くても、このドライヤー作戦だけでも試して欲しいです。

熱いシャワーで代用しても構いません。

風邪(コロナ)の症状がなくても、ぜひオススメしたい方法です。