薬都越中富山の「くすしそば」

鍼灸担当の山本浩士です。

先日の休日。
妻と一緒に、東京の日本橋界隈を散策しました。

自由が丘は大好きなんですが、丸の内や日本橋界隈へ来ると「東京に来た!!」感がありますね。
観光気分に浸れます。

余談ですが、大阪にも日本橋があります。
「にほんばし」ではなく「にっぽんばし」と読みます。

東京でいう秋葉原のように、電気屋さんが沢山ある地域ですね。
ここから、ちょっと歩くと「通天閣」「新世界」があります。
大阪の下町ですね。

私が20代の頃に、仲間とアクション・スタント事務所を立ち上げたのが、大阪の日本橋でした。
打ち合わせや、仕事帰りにはよく新世界で飲んだもんです。

串カツ、ホルモン鍋、めちゃくちゃ旨かったですよ!

東京の日本橋とは、同じ漢字でも全く異なる場所ですね。

 

そんな東京の日本橋で、富山県のアンテナショップを見つけました。

妻の母が富山の人で、私も何度か富山へ遊びに行きました。
いやーええとこですね。

海が眼前に広がり、その背後には3000メートル級の立山連峰がそびえている。
もう圧巻です。

私の地元(西宮)には六甲山脈がありますが、900メートル級の低山なので、こういう圧倒される感はありませんね。
それはそれで好きなんですが、山好きとしてはあの存在感には惚れます。

六甲はホワーっと緩い感じですが、立山はかなり厳しさを感じ、心身がキリッと引き締まる感があります。

また、凛とした空気が漂い、空気も水もキリッとしてうまいです。

だからでしょうか。
この辺りは、今でも貴重な薬草がたくさんとれるそうで、江戸時代からずいぶんと薬草栽培も行われたようです。

そんな富山のアンテナショップで「薬都越中富山 くすしそば」なるものを見つけました。

「薬都」に「くすし(薬師)」というのがツボにハマりまして、妻は即買い!!

《くすしそばに配合された生薬》

くすしそばには、いわゆる蕎麦の原料に加え、いくつか気になる物が含まれています。

◯黄精
◯山薬
◯山査子

手元にある「漢薬の臨床辞典(神戸中医学研究所 訳・編)」から引用してみます。

「黄精」ユリ科の植物の根茎

味は甘、性は微温、帰経は脾・肺

薬理作用は「補脾潤肺」
・滋養強壮
・抗菌:チフス菌、黄色ブドウ球菌、石膏状小胞子菌、趾間白癬菌などに対し抑制作用がある
・その他:モルモットの実験的結核に対し顕著な効果があり、健康状態を明らかに改善する。また家兎の粥状動脈効果を防止する

臨床応用:
・病後の衰弱、慢性病による消耗性の栄養不良(気血両虚)に、滋養強壮薬として用いる
・臨床観察では肺結核に効果がある
・肺陰虚の咳嗽に、麦門冬などを配合して使用
・趾間白癬症などには、2%抽出液を患部に塗布する

注意:
消化不良、湿痰のあるものには使用してはならない

「山薬」ヤマイモ科の塊状根を乾燥したもの

味は甘、性は微温、帰経は脾・肺

薬理作用は「補脾胃」「益肺腎」
・滋養 消化を助け、虚労を補い、気力を増し、筋肉を強める
・止瀉
・祛痰

臨床応用:
・脾胃の虚症に、一般的な滋養補益の薬物として用いる
・脾虚による下痢に用いる
・慢性咳嗽で、稀薄な痰が多量にでる、食欲がない、身体が痩せる、元気がないなどの「肺脾両虚」の症状がある時(肺結核に見られる)には、補気、止咳化痰の薬物を配合して用いる
・軽度・中等度の糖尿病に相当する「消渇証」に対してかなりの効果がある
・このほか、寒涼薬を服用しすぎて下痢した時には、生山薬60〜120gを濃く煎じて服用すれば効果がある

注意:
・炎症性の下痢には用いてはならない
・多服するとかえって気滞を生じやすい
・脾虚でも、腹が脹って苦しい時には用いない方がよい

「山査子」バラ科の植物の成熟果実を乾燥したもの

味は酸・甘、性は微温、帰経は脾・胃・肺

薬理作用は「消食化積」「祛瘀行滞」
・消化促進: 胃液の分泌を増加して消化を促進する
・抗菌: 赤痢菌A群に対して強い抗菌作用がある
・血管拡張・降圧: 血管を拡張させることにより長時間持続する「降圧作用」がある。古人が山査子は祛瘀行滞するとしているのは、血管拡張作用と関係がsると考えられる

臨床応用:
・消化不良に使用する。特に脂っこい食物、肉や脂肪の多い食物による消化不良に適している。胃酸欠乏症や乳幼児の消化不良・食欲不振にも効果がある
・下痢に使用する
・瘀血による疼痛に使用する。血管を拡張することによってうっ血を取り除く(祛瘀)ので、月経痛、産後の下腹部痛などに使用する。当帰や川芎などを配合することが多い
・出血には山査子炭を用いる

注意:
呑酸、吐酸など胃酸過多の症状があるときには用いない方がよい。胃潰瘍にも用いない方がよい

《あくまでも食べ物》

食物には、さまざまな薬理作用があるのは当たり前ですが、食べ物として用いる場合はそれほど気にしなくても良いです。

もちろん、過剰摂取は避けてくださいね。
何事も「腹八分」で!

上記の生薬、食薬を用いた漢方薬は、和氣香風でもたくさん取り扱っています。

「黄精」「山薬」「山査子」は、「食薬」として和氣香風でも小売をしていますので、ご入用の方はまずお問合せください。

薬都越中富山のくすしそば・・・流石な商品ですね!!

コロナが落ち着いたら、また富山へパワー充電に行きたいと思います。

あー、私の母の実家「指宿(鹿児島)」にも久々に行きたいなぁ。

指宿は、ザ・南国!のゆる〜い空気と時間が流れていて、あれはあれでええ感じです!

皆さんのオススメの場所はどこですか!?

ではまた!