10代の頃、通っていた内家拳の道場では、稽古の最後にお互いの肩や背中を、拳や掌でポンポン叩き合って終わりました。
拍打法、叩打法とも言って、ポンポン叩いて震動を起こし、その震動の波を体の中に届けて気血の巡りを調える方法で、セルフケア方法としても学びました。
叩き方などは色々と種類がありますが、基本的なやり方は同じです。
あとは、部位や目的によって変える、そんな感じです。
ただ手先で叩くのではなく(見た目はそうですが)、身体をうまく使う必要があり、その稽古も兼ねていました。
これは、打撃にも通じますし、打たれる方は防御力の養成にもなると教わりました。
今日は、和氣香風での気功武術レッスンの日でした。
今日は、特に「肩」の調整をメインにやりました。
その流れで、基本の拍打法と利関術(関節の調整法)を教えてお互いにやり合いました。
僕が学んだ鍼も、「誘導刺」あるいは「細指」あるいは「打鍼」といって、叩いて震動を起こす技術がベースにあります。
シンプルですが、うまく出来ると効果抜群です。
鍼で行うか、指で行うか、掌で行うかの違いはあっても、震動を起こし、それを相手に浸透させ、症状を変えたいというのは同じです。
緊張している人の背中をポンポン叩くとリラックスしやすいですし、グズって泣きやまない赤ちゃんの背中をポンポン叩くと落ち着きやすいものです。
「震動」というのは、とても重要なポイントです。
10月のイタリアセミナーでも、改めてこの辺の基礎を教えてこようと思います。