鍼灸担当の山本浩士です。
先日、ポーラ化成工業株式会社の研究員の皆さまに向けて、「気と東洋思想」を中心としたお話をする機会をいただきました。
普段、私は鍼灸師として人の身体に触れながら、武術、気功、東洋思想についても学び、実践を続けています。
「気」という言葉は、東洋医学や気功ではごく身近に使われます。
しかし一方で、現代ではとても説明の難しい言葉でもあります。
気は何か特別な物、不思議な物なのでしょうか。
それとも、ただの概念なのでしょうか。
あるいは、人と人、人と自然との関係性を理解するための言葉なのでしょうか。
古代の中国や日本では、人間の身体だけを切り離して考えるのではなく、自然、季節、環境、心、身体といったものを相互につながるものとして捉えてきました。
その中で「気」という言葉は、生命や身体の変化を理解するための重要な概念として育ってきました。
今回の講習では、こうした「気」の考え方をはじめ、東洋思想における身体観や自然観、そして私自身が長年の鍼灸、武術、気功の実践を通して感じてきたことについてお話ししました。
気と健康
気と施術
アートとウェルネス
このような内容の質問をたくさんいただき、それに答えさせていただきました。
研究員の皆さまとの対話を通じて、私自身も改めて感じたことがあります。
それは、伝統的な知識は、ただ昔のものとして保存するだけではなく、現代の研究やものづくり、ウェルネスを考える上でも、新しい視点を与えてくれる可能性があるということです。
もちろん、伝統医学と現代科学は同じものではありません。
無理に一つにする必要もないと思っています。
大切なのは、それぞれが持っている視点を尊重しながら、「人とは何か」「身体とは何か」「健康とは何か」を考えていくことではないでしょうか。
科学の立場から身体を見る。
医学の立場から身体を見る。
そして、何百年、何千年という時間の中で培われてきた東洋思想や身体文化の立場から身体を見る。
異なる窓から同じものを眺めることで、これまで見えていなかったものが見えてくることがあります。
私自身、今回の機会を通して、鍼灸院という小さな場所で積み重ねてきた経験が、研究や企業活動の場でも何かのお役に立てるのかもしれないと感じました。
和氣香風では、日々の鍼灸・漢方・養生だけでなく、これまで培ってきた東洋医学、気功、武術、身体文化、東洋思想についての知識や経験を、必要とされる方々へお伝えしていきたいと考えています。
企業・研究機関・教育機関などでの講演、研修、研究協力、アドバイザリー等についても、内容に応じてご相談を承ります。
伝統の中にある知恵を、現代にどう生かすことができるのか。
これからも、さまざまな分野の方々と対話しながら考えていきたいと思います。
