豆乳作り

鍼灸師の山本浩士です。

以前「鹹豆漿」の話をしました。
温めた豆乳に酢、ザーサイ、油条などを入れる台湾や中国でポピュラーな食べ物ですね。

鹹豆漿

今まで、豆腐、豆花、鹹豆漿などを趣味で作ってきましたが、これらは全て「豆乳」から作り出します。

ということで、めっちゃ久しぶりに豆乳を作ることにしました。

【まずは仕込み】

材料は大豆。
今回は、家にあった「タマフクラ」という大豆を使います。

大豆が200gなんで、出来上がる豆乳も500ml〜800mlくらいでしょうか。

まず大豆をキレイに洗います。
お米と同じで、洗う段階から水を吸うので、使う水も良い水を使うようにします。

浄水器を通せれば簡単ですね。
5時間ほど寝かせた水道水でも良いようです。

洗った大豆を、一晩キレイな水につけ置きます。
夏場は10時間くらいで、冬は15時間ほど。

味噌作りなんかと同じですね。
しっかり吸水させます。

一晩寝かせると、大豆がかなり膨らんでいます。
割った時、真ん中に芯が無く、平になっていればオッケーです。

【大豆をすり潰す】

これをミキサーに入れ、水を加えます。
この水を「引き水」と言います。

膨らんだ大豆と同量の水の量を目安に!

私は、ミキサーに入れた大豆がひたひたになる程度の水を先ずいれ、軽くミキサーを回します。

そこに残りの水を足し、1分ほどミキサーを回します。

この引き水が少なければ濃い豆乳に、多ければ薄い豆乳になるようです。

ミキサーも、長く回すと大豆のタンパク質が壊れすぎて良くないそうなので、1〜2分で止めます。

触った時に滑らかであればオッケーです。

我が家のミキサーは小さいので、2回に分けて入れました。

【生呉を炊く】

擦った大豆を大き目の深鍋に移します。
この段階のものを「生呉(なまご)」と言います。

「豆乳」と「おから」が混ざった状態のものを「呉」と言い、それがまだ加熱されていないので「生呉」ということですね。

次はこれを炊いていくんですが、かなり泡が出るので「深い大きな鍋」を使ってください。

最初は強めの火加減で、湧いてきたら弱火にして10分ほど。

焦げやすいので、常に木べらで底からかき混ぜるようにします。

泡が溢れそうになったら火を止め、落ち着いたらまた弱火で炊くようにすると、吹きこぼれは防げます。

豆腐屋さんが「消泡剤」を使うのもわかります。
かなり泡が吹いてきます。

だから大きな深鍋を使いましょう!

【豆乳とおからに分ける】

生呉を炊いている間に、大きなボールを用意し、大きめのフキンを洗って絞っておきます。

私は、ボールの中にザルを入れ、ザルの上にフキンを乗せて用意。

このあと、生呉を濾すんですが、まーとにかく「熱い!!!!」わけです。

なので、ザルを間にかまして、濾しやすく工夫しています。
まーそれでも熱いんですが・・・

あとは、火傷に気をつけながら絞ります。
木べらを使い、ギューギュー押すようにしながらフキンをねじり、豆乳を絞り出します。

ホンマ火傷に注意です!!

これで完成。

フキンに残ったものは「おから」です。
ドーナツにでもコロッケにでも変化させられます。

この豆乳に、すぐ「ニガリ」を入れれば「豆腐」ができます。

今回はそこまでする時間が無かったので、豆乳として容器に保存。

あとで「豆腐」を作り、翌朝には「鹹豆漿」にしますよ!!

今回の豆乳は量が少ないんで、あっという間に無くなってしまいますね。
またいっぱい作りたいと思います。

【食養生から見た豆乳】

漢方の食養生から、豆乳について見てみます。

《大豆》

大豆の性質は「平」。
ほとんどの体質の方に合います。

「健脾寛中」作用により、胃腸の機能を整えて消化を助けると言われます。

「補気」作用により、体の疲れを回復させます。
「利湿」作用により、利尿効果が高まります。

現代栄養学見地でも、大豆タンパク質の働きや、カリウムの働きなどにより、利尿や血圧降下作用、整腸作用や骨粗しょう症の改善が期待されています。

利尿効果があるので、腎臓病で尿量が少ない方は控えめが良いです。

血流をよくする作用もあるため「気滞」「瘀血(血行が悪い)」の方にもオススメ。

ただ、硬く消化しにくいこともあるので、食べ過ぎには注意です。

《豆乳》

豆乳の性質は「平」です。
ただ、大豆とは少し違います。

「潤燥」「生津」という作用で、肌を潤わせ、肌荒れの方にオススメです。

特に「肺」「気管支」を潤し乾燥から守ってくれると考えられています。

また「鎮咳」「化痰」の作用から、咳をおさえ余計な痰も消す効果が期待されます。

さらに「補虚」作用により、体力を補ってくれます。

大豆の力に、「水」の潤い機能が加味された感じですね。
潤うため「通便」つまり整腸作用も期待されます。

《豆腐》

豆乳をニガリで固める豆腐は、豆乳よりも大豆の作用に似ています。

「清熱」により体の余計な熱を取り、「潤燥」により臓腑を潤し、「生津」により唾液を分泌させ口渇を抑え、消化管の機能を全体的に元気にさせることが期待されています。

《おまけで鹹豆漿》

鹹豆漿は、豆乳+酢が基本です。

酢には「収斂」という作用があります。
過剰な発汗や下痢を止めるため、肌の乾燥を防ぐと考えられています。

「活血」「化瘀」という作用があるので、血液循環をよくしてくれるでしょう。

収斂は、上るものを抑えて下げる意味もありますので、漢方医学でいう「肝陽上亢(肝陽亢盛)」の方に良いです。
これは、イライラや高血圧などの症状を鎮める意味があります。

現代科学で見ると、酢は体内で「クエン酸」に変化をします。
このクエン酸には「抗酸化作用」があるため、筋肉に疲労を回復させたり、神経の興奮、イライラを鎮める作用があります。

まさに「収斂」作用ですね。

この酢の作用に、豆乳の作用が合わさりますので、肝陽の高まりを鎮め過剰な発汗を抑え、補津で潤いを与え、健脾で胃腸を元気にさせます。

夏は暑さで汗をたくさんかきます。
秋冬は、空気が乾き、肌が乾燥します。

豆乳を朝一杯飲む、あるいは鹹豆漿を朝一杯食べることで、それらを少しでも回避できればいいですね。

鹹豆漿は作るのも簡単ですから、ぜひ朝にサッと作ってみてください。
良い豆乳で作れば、風味も素晴らしいのできっとハマりますよ!!

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